ウイルス感染・予防対策とは?新しい生活様式と政府ガイドラインまとめ

ウイルス感染・予防対策とは?新しい生活様式と政府ガイドラインまとめ

新型コロナウイルスが感染拡大したころは「ウィズコロナ」と呼ばれていましたが、最近では「アフターコロナ」という呼び方もでてきました。

これは「新型コロナウイルス」という未知のウイルスをある程度の把握をもったからだと思われます。また、感染予防・対策においても一時的に入手困難だった対策に必要なアルコール消毒液やマスクも普及しつつあり、対応がおいついてきている時期にあると思います。

政府の感染対策ガイドラインの内容をまとめた特設サイトができていることもあり、これからの新しい生活様式の根付きに向かっているということになるのかと思われます。

そこで、今回はこれからの新しい生活様式に向けた必要な知識と対応や注意ポイントをまとめてみましたのでご一読ください。

目次

ウイルス感染予防の三原則とは?

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、緊急事態宣言が出されましたが、未だ感染を抑えることが難しい状況です。

ウイルスに感染しないためには、あるいはうつさないためには感染予防の三原則を知っておくことが大切です。

感染防止策の三原則
 1.感染源対策(隔離予防策)
 2.感染経路別予防策
 3.感受性者予防策

以下、項目を詳しく解説していきます。この感染予防の三原則は新型コロナウイルス以外の感染症でも有効なものですから頭にしっかりと入れておきましょう。

ウイルス除去で感染源対策を

まず、第一に感染源となるウイルスを除去するために感染経路を遮断する必要があります。遮断するには、感染者を隔離・治療していきます。

新型コロナウイルスの感染者の症状は人によって異なり、症状が発生しない無症状感染者から入院の必要がないほどの軽症者、集中治療室での治療が必要となる重症患者などさまざまです。

ウイルス除去で感染源対策 ECMO治療

入院が必要な重症化患者は、主に集中治療室での感染症治療が行われます。人工呼吸管理やECMOと呼ばれる体外式膜型人工肺などを使った治療が必要になります。

新型コロナウイルスは多くの場合、肺炎が悪化し、急性呼吸不全となってしまいます。呼吸が困難となり、上記で述べた人工呼吸器やECMO(体外式膜型人工肺)を用いなくてはなりません。

人工呼吸器は、圧力によって肺を人工的に動かします。しかし、人工呼吸器では肺の役割を完全に担うわけではありません。そのような場合にECMO(体外式膜型人工肺)を用います。

ECMOは、ポンプによって、血中の酸素と二酸化炭素の交換をし、肺の替わりとなります。使用する際に身体に太い管を入れなければならず患者にとって非常に大きなリスクとなります。ですから、ECMOは生命維持の最終手段となるでしょう。
ECMOの数が足りてないなどと言われていますが、ECMOを使用する知識を持った専門家の数が少ないことが問題となっています。

(一社)日本呼吸療法医学会・(公社)日本臨床工学技士会では、人工呼吸器およびECMO装置の稼働台数の調査をしており、人工呼吸器の取り扱い台数は、全国で22,254台、待機台が13,437台、ECMOは全国の取り扱い台数が1,412台、待機が1,255台という結果が出ています。

東京都では、入院治療の必要がない軽症者や無症状者の場合、周りに感染させないよう、または急変した時に速やかに対応できるよう宿泊療養が奨められています。宿泊療養では、看護師が毎日の健康観察を行い、24時間常駐して対応にあたっています。

もし、症状が悪化した場合、医師がリモートで診察をして入院などの治療へと移ります。宿泊療養の対象者となる基準は、以下になります。

ウイルスの侵入を遮断:感染経路対策

[新型コロナウイルス宿泊療養の対象者]
以下の基準を満たし、宿泊療養施設での療養に同意いただいた方が対象となります。以下の全てに該当する方であること。

  • PCR検査又は抗原検査で新型コロナウイルスに感染していることが判明した方
  • 無症状病原体保有者(症状はないが検査による陰性確認がされていない者)又は軽症であって、症状や検査所見等を踏まえ入院治療を要しないと医師が総合的に判断した方
  • 周囲に感染を広げないための留意点を遵守することが可能な方
  • 以下のいずれにも該当しない方 
  1. 高齢者(満65才以上)
  2. 基礎疾患がある方(糖尿病、心疾患又は呼吸器疾患を有する方、透析加療中の方等)※定期的に処方される薬剤の内服により症状が安定している場合を除く(内服薬は、あらかじめ一定期間分を処方されていること)。
  3. 免疫抑制状態にある方(免疫抑制剤や抗がん剤を用いている方)
  4. 妊娠している方
  5. アレルギー除去対応が必要である方
  6. 文書及び会話において、日本語によるコミュニケーションが困難である方

上記のように宿泊施設での療養を基本としていますが、十分な施設が確保されていない地域などでは自宅療養となるケースもあります。入院の必要がない軽症者や入院するまでの間など自宅療養となりますが、不安に思う方はたくさんいるでしょう。

東京都では、2020年11月より「自宅療養者フォローアップセンター」を開設し、健康観察をしたり、食料品や酸素飽和度と脈拍数を測るパルスオキシメーターの配送をしたり支援を行なうようになりました。

神奈川県では、75歳以上の高齢者や重症化するリスクが高い人などに看護師が毎日電話で健康状態を聞き取りをする支援を始める予定です。このように各都道府県で自宅療養者に向けてさまざまな支援を始めています。

しかし、同居家族がいる場合、家庭内感染のリスクが高いことが問題となっています。できる限り、感染者とは別室で過ごし、換気や消毒を徹底することが重要となるでしょう。

ウイルスの侵入を遮断:感染経路の対策

ウイルス感染しないためには、ウイルスの侵入を遮断する感染経路対策が重要となります。ウイルス感染経路には、接触感染、飛沫感染、空気感染が挙げられます。これら感染経路があることを頭に入れ、感染対策をしていきましょう。

基本となるのは「手洗い」と「マスクの着用」です。今では当たり前のこととなり、自分は出来ているから大丈夫、と思っている方が多いですが、今一度正しくできているか以下手順で確認してみましょう。

「正しい手洗い方法」

  1. 流水でよく手を濡らし、石鹸をつけて手のひらを擦り洗います。
  2. 手の甲を伸ばすように擦ります。
  3. 指先や爪の間もしっかり擦ります。
  4. 全ての指の間も擦り洗います。
  5. 親指と手のひらをねじりながら洗います。
  6. 手首も忘れないように洗ってください。
  7. しっかりと洗い流します。

「正しいマスクの着用方法」

  1. 鼻と口の両方をマスクでしっかり覆います。
  2. ひもを耳にかけます。
  3. 隙間ができないように鼻・口を確実に覆います。

また、マスクがない場合やできない方は、咳をする時にティッシュやハンカチ、袖で口と鼻を覆うようにしましょう。

手洗い ウイルスの侵入を遮断:感染経路対策

免疫・抵抗力を増強して感染予防

三原則の三つ目は、感受性者予防策を取ることが挙げられます。感受性者とは、ウイルスの侵入を受ける人のことを指します。

流行している病気にかかる人とかからない人がいますが、これは免疫力の違いと言われています。人には本来、免疫力が備わっていますが、日々の生活習慣などにより免疫力の底力をもたらすことがあります。免疫力を高めるにはどうしたら良いのか主な予防策を紹介していきましょう。

①食生活を整える
栄養が偏った食生活を続けていると、免疫力を低下させてしまいます。コンビニや外食は出来るだけ控え、栄養バランスの良い食事を摂るようにしましょう。特に、ニンニクやしょうがなど体温を上げる食材が免疫力を上げると言われています。

②質の良い睡眠を取る
人は睡眠によって身体を回復させます。そのため睡眠不足や不規則な生活をしていると免疫力が下がり、感染症にかかりやすくなります。質の良い睡眠を取るには、お風呂に入ったり、寝る前にゆったりとした時間を作ったりすることが大切です。また、起きる時間を一定の時間にすると、規則正しい生活が送りやすくなります。睡眠前にスマートフォンやパソコンなどを見てしまうと、就寝しづらくなるので寝る一時間前には控えると良いでしょう。

③予防接種で抗体を作る
免疫を高めるには、身体の中に抗体を作る予防接種をすることが推奨されます。ワクチンを摂取すると、抵抗力が作られ、病気にかかりにくくなります。ワクチン摂取による副反応がみられることがまれにありますが、感染症にかかるより軽症となり、周りに移すことがありません。

予防接種を受けないという選択をする方もいますが、予防接種は自分を感染症から守るとともに、周りの人たちを守ることにもつながります。ワクチンを多くの人が摂取することで、集団感染を防ぐことができるのです。

感染経路の遮断が最も重要

感染症は、感染源と感染経路、宿主が揃うことで感染が起こり、感染を防ぐためにはこれらひとつでも取り除かなくてはなりません。それには、三原則の感染経路を遮断することが特に重要と言えます。接触感染、飛沫感染、空気感染のそれぞれに合った経路別予防策をとりましょう。

接触感染の予防策は接触しないのが一番ですが、医療現場では仕事になりません。したがって、接触感染をしないために手袋やガウンを利用します。これは家庭での予防としても役立つ方法です。

外出先で接触しないように手袋を利用したり、不特定多数の人が触るであろう場所を触らないようにしたりするのは接触感染の予防策となるでしょう。

飛沫感染では、マスクの着用が推奨されます。医療現場では、サージカルマスクやN95マスクなどを着用します。一般的に使われるマスクには、布マスク、ガーゼマスク、不織布マスク、ポリウレタンマスクなどさまざまな種類が存在します。

素材によって効果が異なったり、2枚重ねると良いと言われたり、いろいろな意見がありますが、まずはマスクをするという習慣をつけることが大切です。アレルギーなどによりマスクができない場合は、くしゃみや咳をするときに袖で覆うなどの方法があります。

空気感染では、換気が鍵となります。オフィスや電車、教室など人が集まる空間はどうしても避けることができません。そのため、空気中に漂った粒子を吸引してしまいます。

定期的な換気を行うと、室内の空気を室外の新鮮な空気に入れ替えることができます。エアコンや空気清浄機で空気の入れ替えができると思う方もいますが、換気でのみ空気の入れ替えが可能となります。

窓を二箇所開けるのが基本となりますが、一箇所しかない場所ではサーキュレーターや扇風機を利用するのもひとつの方法です。

このように感染経路の遮断をひとりひとりが実践していくことでウイルス感染を予防していくことができるでしょう。

感染経路の遮断が最も重要

代表的な3っの感染予防策

ウイルスにより、感染経路が異なるので、感染経路別に対策を立てることも必要です。代表的な
「接触感染」、「飛沫感染」、「空気感染」
それぞれの予防策を挙げていきます。

接触感染予防策

接触感染は、感染者に直接触れたり、排泄物や物など媒介物に触れることで感染します。病院などでは、常に手袋を着用し、外した後も手洗いをして直接接触しないように徹底しています。

高頻度で接触する部分の清掃と消毒も欠かせません。飲食店では、接触機会を減らすため、現金・クレジットカードの受け渡しは、手渡しを辞め、キャッシュトレイにて行うようにします。

出来るだけキャッシュレスでの支払いをしてもらうのも良いでしょう。また、取り分け用のトングや席に置かれる調味料などを廃止する対策も有効です。

飛沫感染予防策

感染者の咳やくしゃみ、会話などによって感染します。飛沫粒子は5マイクロメートル以上で、1〜2m程度飛び地面に落ちますが、粒子が小さくなればなるほど空中を漂います。

また、咳やくしゃみなどの勢いがあるものは10メートル飛ぶとも言われています。それら飛沫感染を予防するには、マスクの着用が推奨されます。

現在、さまざまなマスクが販売されていますが、素材によって繊維を通過してしまうことがあると言われています。医療現場では、そういったマスクを使用することはなく、サージカルマスクを着用します。

サージカルマスクは、フィルターの目が細く粒子を通しにくいものになっています。また、患者にも咳やくしゃみなどエチケットを徹底してもらい、カーテンで仕切るなどの対策を取っています。

空気感染予防策

空気感染は、直径5マイクロメートル以下の微小粒子が空気中に浮遊し、吸引することで感染します。広範囲に拡がり、閉め切った部屋や電車などの狭い空間において感染リスクが高いと言えます。

医療現場では、サージカルマスクの他にN95マスクを使用します。サージカルマスクよりも細かく0.3マイクロメートル以上の微粒子を95%以上遮断します。また顔に密着するので、空気感染対策となります。

家庭では、「換気」をすることが重要となります。換気は、小分けに行い、窓を対角線で開けると空気の通り道ができるでしょう。窓は入り口を小さく開け、出口を大きく開けるのが基本となります。

感染予防に必須な免疫の機能とは?

感染を予防するためには免疫力をつけることが重要となります。免疫という言葉はよく耳にしたことがあると思いますが、実際にどのようなものなのか知っている方は少ないかもしれません。免疫とは、免疫の機能とはなど詳しく解説していきます。

感染予防に必須な免疫の機能について

免疫の仕組みと種類

免疫とは、体内に入ってきた細菌やウイルスなどの抗原に抵抗して、自分の身体を正常に守ってくれるはたらきのことを指します。

病気(疫:えき)から免れる(免:めん)ことで免疫となります。侵入してきた抗原を自分(自己)なのか、自分でないもの(非自己)なのか識別し、抗体を作って攻撃します。このことを「自然免疫」と言います。私たちの身体は知らない間に自然とそのように反応しており、この仕組みを「免疫応答」と言います。

そして再び同じ抗原が身体に侵入してきたとき、すでに記憶されているのですばやく反応し排除することができます。これを「獲得免疫」と言います。

私たちの身体は正常に守られているのは、これらの自然免疫と獲得免疫のはたらきがあるからこそと言えるでしょう。そして、これらのはたらきをするのが「免疫細胞」です。免疫細胞は、骨髄(造血幹細胞)から生まれます。

これら免疫細胞は多くの種類があり、主なものは以下の通りです。

免疫細胞1:免疫細胞骨髄系幹細胞

「マクロファージ」
マクロファージは、体内に侵入した抗原などを取り込み、消化し、分解してくれる貪食(どんしょく)能が活発な細胞です。病原体だけでなく、脂肪組織や癌細胞、自己細胞の死骸なども貪食するので大食細胞とも呼ばれています。

マクロファージは抗原を処理すると、T細胞に提示する役割も担っており、抗原提示細胞とも呼ばれています。

免疫細胞2:リンパ球系幹細胞

「 T細胞 」
T細胞は、リンパ球と呼ばれる細胞の一種で、造血幹細胞から胸腺(thumus)に移動したことでT細胞となります。

T細胞には、「抗原が危険なもの」か識別し指令を出すヘルパーT細胞、指示を受けてウイルスに感染した汚染細胞を攻撃するキラーT細胞、細胞が活発になりすぎないように調整する制御性T細胞の3種類に分けられます。T細胞が行う免疫を「細胞性免疫」と言います。

「 B細胞 」
B細胞は、T細胞から指令を受けると、形質細胞へ分化して抗体を作ります。そして、一部がメモリーB細胞として残り、ふたたび同じ抗原が入ってきても効率的に抗体が作られるようになります。B細胞が主体となる免疫を「液性免疫」と言います。

「 ナチュラルキラー細胞(NK細胞) 」
ナチュラルキラー細胞は、リンパ球の一種で、単体で癌細胞やウイルス細胞を処理します。

感染拡大を防ぐウイルス感染症対策のいま

感染拡大を防ぐウイルス感染症対策のいま

日本では、これまで(2021年2月時点)に431,740人が新型コロナ感染症と診断されています。全人口の約0.3%に相当する数です。

年齢が若い人より高齢者や基礎疾患がある人が重症化する割合が高い傾向にあります。海外と比べると、日本の感染者数は低い水準を推移していますが、感染者拡大を防げているとは言えないでしょう。

新型コロナウイルスに感染し、発症の2日前から7〜10日間程度は周りに感染させてしまう可能性があります。コロナウイルスと診断された人が他の人に感染させているのは2割以下と考えられていますが、症状が出ていなくても感染させてしまうリスクがあります。それを頭に入れて一人ひとりが徹底して感染症対策をしていくことが感染拡大を防ぐことでしょう。

これからの感染拡大防止について

政府では感染拡大を防止するために、ウイルス感染症対策方法を紹介しています。今一度どのような対策方法があるのか、確認していきましょう。一人ひとりの意識によって、感染拡大防止につながることでしょう。

会食や食事会におけるポイント

会食や食事会では、マスクを外す機会や人数が多くなる場合があります。どのような点に注意すれば良いか以下にまとめました。

・換気ができている
・座席間の距離が十分にある
・混雑していないお店
・食事は短時間で済ます
・深酒をしない
・大声を出さない
・会話するときはマスク着用
・人数はできるだけ4人まで

普段の生活でできるポイント

普段の生活で私たちには何ができるでしょうか。以下ポイントを覚えて生活していきましょう。

・外出は空いた時間と場所を選んで
・混雑した場所での食事は控える
・卒業旅行・謝恩会・歓送迎会は控える
・花見は宴会なしで歩きながら
・リモートワーク推進

感染リスクの高いシチュエーションとは?

感染リスクの高いシチュエーションとは?

これまでの感染拡大の状況から、リスクの高いシチュエーションが分かってきました。主に集団感染の意味を持つ「クラスター」を介して拡がっていることが明らかになってきています。そして、以下の5つのシチュエーションが感染リスクが高いと言えます。

ケース1:飲酒を伴う懇親会等
飲酒をすると気分が高揚し、注意力も低下します。耳が聞こえにくくなったり、気持ちが大きくなったりすることで大きな声が出やすくなります。居酒屋などは狭い空間に長時間滞在することが多く、感染リスクが高くなると言えます。また、回し飲みや皿、箸の使い回しは接触感染となり得るのでやめましょう。

ケース2:大人数や長時間におよぶ飲食
人数が多くなるとそれだけ、感染リスクが高まる上にクラスターが起こりやすくなります。また、接待を伴う飲食やはしご酒などは長時間に及び、短時間の食事よりリスクが高まるでしょう。飲食はできるだけ4人以下にして、短時間ですますようにしてください。

ケース3:マスクなしでの会話
マスクを着用せず、近距離で会話をすると飛沫感染を起こしやすくなります。特に、カラオケや車・バスでの車中などでマスクを外すことが多いようです。マスクが煩わしくなることもありますが、周りの人を守るためにもマスクの着用を心がけましょう。

ケース4:狭い空間での共同生活
寮やルームシェアなどの狭い空間での共同生活は感染リスクが高まります。長時間に渡って閉鎖空間となり、トイレや水道など共用部分が多いためです。

ケース5:居場所の切り替わり
仕事中のオフィスで、マスクや仕切りなど徹底した感染対策をしていても、休憩場所や喫煙所など場所や環境が変わることで感染リスクが高まるケースが報告されています。休憩室や喫煙所、更衣室など、マスクを外したり、近距離になったりする場所を今一度確認しましょう。

飲食・外食産業へ向けた感染症対策ガイドライン

新型コロナウイルス感染のリスクが高くなる飲食・外食産業へ政府は感染症対策ガイドラインを作成しています。コロナ禍であっても感染を防げるようあらゆる対策が日々更新されています。

飲食店を利用する人から働く従業員、その家族が安心して利用・働くことができるように作成されたガイダンスとなります。事業者の事情もさまざまですが、各事業者が創意工夫をして徹底しています。

飲食・外食産業へ向けた感染症対策ガイドライン

感染対策のとれたお店を選ぶべき理由

飲食店では、混雑が予想されたり、飲食時にマスクを外したりと、新型コロナウイルスの感染リスクが高くなる傾向にあります。そのため、事業者たちは、それぞれ創意工夫をして感染対策を徹底しているのです。

また、社交飲食業でのクラスターが多々発生しています。これは密閉空間や密集場所、密接場面となりやすいためです。社交飲食業にもさまざまなお店がありますが、それぞれの事情にあった感染防止策をとっていかなくてはなりません。

対策が行われていないお店は非常に感染リスクが高いと言えます。利用する店舗が、感染対策をとっているか、どのような防止策をとっているか確認してからお店選びをしていきましょう。

感染対策がとれた安全な衛生管理とは?

感染対策がとれたお店では以下の事項が徹底されています。これらが守られているお店を選び感染のリスクを下げましょう。

感染対策その1:入店時の確認

  • 発熱や咳などがあれば店内飲食はお断りさせていただく
  • 消毒液の用意
  • 食事中以外のマスク着用をお願いする
  • 混雑があれば入店制限を行う
  • 順番待ちは1m以上の間隔を空ける

感染対策その2:客席へのご案内

  • パーテーションの設置
  • 1m以上の間隔を空けての配置
  • 相席を控える

感染対策その3:サービス

  • 注文を受けるときは間隔を保つ
  • 都度、テーブル・カウンターの消毒を徹底
  • カウンターの場合、従業員のマスク着用か仕切りの設置
  • 提供は個々に分ける
  • カトラリーの共有は避ける
  • 十分な換気

感染対策のとれたお店を選ぶべき理由

感染対策その4:会計処理

  • 発売機の定期的な消毒
  • 電子マネーなどの非接触型決済の導入
  • 現金などの受け渡しはトレイを利用
  • レジとお客様の間に仕切りを設置

感染対策その5:テイクアウト

  • 事前注文システムの導入
  • テイクアウトと店内飲食のお客様の導線を分ける
  • 料理の消費期限を伝える

感染対策その6:デリバリー

  • デリバリー専用カウンターの設置
  • 受け渡し時の消毒の徹底
  • 非接触の受け渡しを実地
  • 配達員の健康管理、マスク着用
  • 容器は袋に入れ、運搬機材は都度消毒
  • 料理の消費期限を伝える

感染対策その7:従業員の安全管理

  • 従業員一人ひとりの新型コロナウイルス対策意識の徹底
  • 食品衛生管理の徹底
  • 出勤前に体温測定、咳などの症状の報告を徹底
  • 感染した、濃厚接触者となる従業員は就業の禁止
  • マスクの着用、大声を控える、手洗いなどを徹底
  • 風評被害や誤解などないように適切、的確に現状の報告
  • 控室などの換気、清掃、消毒を徹底

感染対策その8:店舗の衛生管理

  • 換気、換気設備の点検を徹底
  • 店内清掃、消毒の徹底
  • 卓上調味料、冷水ポットなどを撤去もしくは定期的な交換
  • 飛沫防止のカバー設置、お客様へ手袋の着用を促す
  • トイレのハンドドライヤーは使用停止、ペーパータオルを使用
  • トイレの蓋を閉めて流すことを周知
  • 調理設備、器具などの衛生管理の徹底

新型コロナウイルス感染症の現状まとめ (※2021年2月時点

新型コロナウイルスが猛威を奮っていますが、現状はどのようになっているのでしょうか。2021年2月時点の現状をまとめました。これらを把握して、日頃の生活での防止策を徹底していきましょう。

累計感染者数と重症化する割合

日本では、2021年2月28日0時点までに431,740人が新型コロナウイルスと診断されています。日本の全人口の約0.3%に相当します。

海外と比較すれば、人口当たりの感染者数や死者数は低い水準を推移していますが、無症状患者も存在し医療機関を受診していない人などがいるため必ずしもすべての人とは限りません。

新型コロナウイルスと診断された人の中で、重症化する人の割合は年齢によって異なります。6月以降に診断された人の中では、約1.6%となります。50代以下は0.3%、60代以上では8.5%となります。

また、死亡する人の割合は約1.0%、50代以下で0.06%、60代以上で5.7%となります。

累計感染者数と重症化する割合

重症化しやすい人・気を付けるべき基礎疾患について

新型コロナウイルスにかかり重症化しやすい人は高齢者と基礎疾患を持っている人と言われています。20歳代の重症化率が0.2倍なのに対し、50歳代は10倍、60歳代では25倍、70歳代では47倍、と年齢が上がるにつれて上がっていきます。

重症化のリスクとなる基礎疾患は、慢性腎臓病や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病、高血圧、新血管疾患、肥満(BMI30以上)、喫煙者などが挙げられます。また、まだ明らかではありませんが妊婦なども影響が出る可能性があるので気をつけなくてはなりません。

感染後の身近な人への感染リスクとは?

これまでの経過観察より新型コロナウイルスに感染後、他の人へうつしてしまう可能性のある期間は、発症の2日前から発症後7〜10日間程度とされています。

特に発症の直前と直後にウイルスの排出量が多くなると考えられているので、症状がない場合でも不要不急の外出を控えたり、マスクの着用を徹底したり、対策をとっていく必要があります。

新型コロナウイルスと診断された人が他の人にうつしてしまう割合は2割以下と言われています。その結果から多くの人が感染させていないと言えます。

しかし、一人が多くの人に感染させてしまう可能性もあるので、不調が感じられれば外出を控えたり、医療機関へ相談したりするようにしましょう。

ウイルス感染症の検査・治療内容とは?

現在、新型コロナウイルスの検査には、PCR検査、抗原定量検査、抗原定性検査などがあります。いずれも体内にウイルスが存在しているか、感染しているか調べる検査となります。

抗原検査は、新型コロナウイルス感染症にかかったことがあるかを調べるもののため、現時点で感染しているかを調べるものではありません。新型コロナウイルスにかかった場合、軽症であれば経過観察や解熱剤の利用などで自然治癒となります。

症状に呼吸不全がみられる場合は、酸素投与やステロイド薬、抗ウイルス薬の投与を行なっていきます。そして、重症化した場合は、集中治療を行い、人工呼吸器やECMO(体外式膜型人工肺)などを用います。

新型コロナワクチンまとめ

現在、新型コロナワクチンの接種が始まっています。ワクチンの期待値、有効性、安全性、進め方などは以下を参考にしてみてください。

「 ワクチンの期待値 」
正式名称は「メッセンジャーRNAワクチン」という種類でファイザー社が開発しました。新型コロナウイルスを予防する効果が期待されています。調査により発症予防効果は95%と言われ世界中で期待されています。

※インフルエンザワクチンの有効率が40~60%と報告されていることを考えるとかなり効果が高いとみてとれます。

「 ワクチン接種のタイミング 」
1回目を打ったあと、通常3週間あけてから2回目を接種します。

「 ワクチンの安全性 」
ワクチン接種後、注射箇所の痛みや疲労、頭痛、筋肉の痛み、寒気、下痢、発熱などの副反応が出る可能性があります。しかし、ほとんどの場合数日以内に回復していきます。これは新型コロナウイルス以外のワクチンも同様です。

これまでの接種からの統計では「接種箇所の痛みがある66~83%」、「2回目の接種後に38度以上の発熱があった11~16%」と報告されています。

海外では、アナフィラキシーショックが発生したという報告ありますが、非常にまれな頻度です。日本ではワクチン接種後に一定時間様子を見る時間が設けられているので症状が現れた場合は、医師が早急に必要な対応を行うとしています。

「 ワクチン接種の進め方 」
接種は、令和3年2月17日から始まり、令和4年2月末までを予定しています。医療従事者から接種が行われ、高齢者、基礎疾患と重症化しやすい人から順に進められていきます。

接種会場はどうするか、接種人数はどのくらいかなど市町村によっても異なるので、住んでいる地域のワクチン接種の近況を確認しておきましょう。

新型コロナワクチン

新型コロナウイルスの変異種について

従来の新型コロナウイルスより感染力がより強い変異ウイルスが増えているという報告があります。変異ウイルスは感染力が強いことが特徴のようで現時点では、変異ウイルスに感染すると「重症化しやすい・ワクチンが効かない」などの証拠は確認されていません。世界中で変異ウイルスが報告されており、調査が進められているのが現状となります。

従来の新型コロナウイルスと同様に、上記で紹介してきた特にリスクの高い5つのシチュエーションを回避したり、マスク・手洗い・消毒の徹底をしたり、対策をとっていくことが大切になります。

まとめ

新型コロナウイルスもインフルエンザ同様にこれからもなくなることはないかもしれません。ですが、ワクチンの普及と特効薬が完成されれば共生していくことも可能となることでしょう。

それまでの間は「ウィズコロナ」で適切な対応・判断をしていかなければなりません。

  • 「ウイルス感染予防の三原則」にのっとったインフラ整備
  • 「個人でできる3っの予防策」や「免疫力の増強」の徹底
  • 外出での感染リスクを避けた判断

が新しい生活様式になり、少しでも感染の減少につながっていけばいいなと思います。

弊社、Kurashiの救助隊 特殊清掃チームではウイルスの消毒に特化した特殊清掃をおこなっています。

感染者の発生場所や引っ越し先での消毒など様々なシチュエーションでのご要望に対応可能です。何かお困り事がございましたら是非一度、ご相談ください。

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電話・メールフォーム対応時間:24時間365日対応  TEL:0120-921-859

参照URL:

http://kawamoto.frontier.kyoto-.ac.jp/public/public_008.html
https://corona.go.jp/proposal/
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/miura/202012/568252.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001353.000052467.html%C2%A0
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/syukuhaku.html
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/vaccine.html
https://www.mhlw.go.jp/content/000749530.pdf